収蔵品紹介

諏訪式4条繰糸機

明治末期~大正時代
長野県有形民俗文化財、日本機械学会 機械遺産
諏訪式繰糸機(2条繰り)の生産性を高めるため、条数を4条に増やした繰糸機です。煮繭と繰糸作業を一人が分担、より掛け※は能率と糸歩※を考慮したケンネル式です。熱源には汽缶(ボイラー)による蒸気、動力には水車や蒸気を利用しています。機械の材質を木製、煮繭・繰糸鍋は陶器製とし、設置の費用を抑えています。これらの特長は初期の諏訪式繰糸機から引き継いでいます。
※より掛け:繭から引き出した数本の繭糸を抱合させ、1本の生糸にすること。同時に水分を絞り出し、糸に丸みを与える。
※糸歩:繭から得られる生糸の重量割合。