収蔵品紹介

フランス式繰糸機

種別:製糸

官営富岡製糸場で使用された300台のうち唯一現存する繰糸機。明治になると、生糸の品質改善が強く望まれるようになったため、海外の優れた製糸技術を導入するために設置される。ボイラー・エンジンを据え付けて動力源・熱源はすべて蒸気力とし、給水も機械化されており、繰糸鍋や繰糸台、ひしゃくなどは銅や真鍮製、車は鉄製で、繰糸機1釜当たりの総費用は当時の女子工員の給料300ヶ月分であった。その後機械の一部に改造が加えられたため、今は大正7年当時の姿を伝えてくれている。