収蔵品紹介

イタリア式繰糸機

種別:製糸

昭和初期
日本機械学会 機械遺産
日本で「イタリア式」と呼ばれる繰糸機は、1870(明治3)年に前橋藩がイタリアから導入した機械が原点です。当時の機構は、同年創業の築地製糸場の錦絵などから垣間見ることができます。本機は昭和初期にイタリアから輸入したもので、農林省蚕糸試験場(東京都杉並区)で使用され、昭和30年代中頃には蚕糸試験場岡谷製糸試験所で研究用として使用されていました。明治時代のイタリア式の特徴である煮繭・索緒1人、繰糸2人の3人一組で作業する点や、ケンネル式のより掛け、大枠へ直接巻き取る直繰式など、イタリア式繰糸機の特徴を色濃く残しています。